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フィスコ企業調査レポート ピクセラを掲載しました。 株式会社ピクセラ | PIXELA CORPORATION [ Japan ]

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(1)

6731

東証 2 部

執筆:客員アナリスト

廣田重徳

FISCO Ltd. Analyst Hirota Shigenori

 企業調査レポート 

ピクセラ

(2)

要約

---

01

1.-2017 年 9 月期通期業績-...-

01

2.-2018 年 9 月期通期業績予想-...-

01

3.-成長戦略-...-

02

会社概要

---

03

1.-会社沿革-...-

03

2.-事業概要-...-

03

業績動向

---

04

1.-2017 年 9 月期通期決算-...-

04

2.-2018 年 9 月期通期業績予想-...-

07

3.-収益・財務状況の改善-...-

07

成長戦略

---

08

株主還元策

---

10

(3)

要約

2017 年 9 月期に黒字転換を達成し、

事業分野の拡大により再成長を図る

ピクセラ <6731> は、映像技術領域(放送、画像、通信等)のソフトウェアにおける開発力と長年の開発ノウ ハウを有し、液晶テレビやデジタルチューナー等のデジタルAV家電及び関連製品、組込部材等の開発・製造・ 販売、テレビキャプチャー及び関連製品の開発・製造・販売、デジタルカメラ・ビデオカメラ向け画像編集関連 ソフトウェアの開発・販売を行っている。

1. 2017 年 9 月期通期業績

2017 年 9 月期通期(2016 年 10 月- 2017 年 9 月)の決算は、売上高が前期比 27.5% 増の 2,423 百万円、営 業利益が 19 百万円(前期は 393 百万円の営業損失)、経常利益が 18 百万円(前期は 453 百万円の経常損失)、 親会社株主に帰属する当期純利益が 7 百万円(前期は 481 百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となった。 前期比での増収に加え、売上総利益率が前期の 23.3% から 33.2% へと大幅に改善し、販管費が前期比で 6.1% 減少したこともあり、2011 年 9 月期(2010 年 10 月- 2011 年 9 月)以来の通期黒字を計上した。通期の業 績予想に対して、営業利益は予想を 54.2% 下回ったものの、売上高は予想とほぼ変わらず、経常利益及び親会 社株主に帰属する当期純利益は予想を上回った。

2. 2018 年 9 月期通期業績予想

(4)

要約

3. 成長戦略

2017 年 9 月期における黒字転換に大きく寄与した 4K 映像対応 STB をプラットフォームとして、IoT、AI・ビッ グデータ、AR/VR(拡張現実 / 仮想現実)分野における事業拡大を計画している。同 STB については、FTTH (光回線)サービスとのセット販売を既に開始しているほか、接続される周辺機器の開発・販売や、STB を組み 込んだテレビとしての開発・販売を計画している。IoT 分野においては、SIM フリー対応の LTE 対応 USB ド ングル(小型のデバイス)がリテール向けだけでなく、一括大量導入の見込める法人向けにも展開されて好調に 推移しており、MVNO(仮想移動体通信事業者)サービスのセット販売も行っているほか、離れた場所から家 の監視が行えるホーム IoT サービスを展開している。AI・ビッグデータ分野においては、自社のテレビチューナー を利用する多数のユーザーを既に抱えている強みを生かして、テレビの視聴データやその分析結果及び分析基盤 プラットフォームを提供している。AR/VR 分野では、スマートフォン用 VR 無料アプリの提供を既に開始して おり、パ・リーグや J リーグの試合のライブ配信等の実績を積み重ねている。同社はこれらの新規分野において、 ハードウェアの製品の販売収益のみに依存しない、継続的で利益率の高いサービス収益の基盤を構築していくこ とにより、安定的で持続性のある再成長を図っていく考えである。

Key Points

・映像技術領域(放送、画像、通信等)のソフトウェア開発力を生かしたハードウェア・ソフトウェ ア製品及び関連サービスを提供

・2017 年 9 月期において、前期比 27.5% の増収と売上総利益率の大幅な改善により黒字転換し、 売上高 2,423 百万円、営業利益 19 百万円、経常利益 18 百万円、親会社株主に帰属する当期純利 益 7 百万円を計上

・4K 映像対応 STB をプラットフォームとして、IoT 事業、AI・ビッグデータ事業、AR/VR 事業を 拡大していくことで、今後の再成長を図る

期 期 期 期 期予

百万円 百万円

売上高左軸 営業利益右軸

業績推移 業績推移

(5)

会社概要

映像技術領域のソフトウェア開発力を生かした

製品・サービス事業を展開

1. 会社沿革

同社は、1982 年 6 月に株式会社堺システム開発として設立され、PC 周辺機器にかかるハードウェア・ソフトウェ ア製品の受託開発から事業を開始した。1990 年 10 月に Macintosh の周辺機器製品を発売後、自社開発製品を リテール向けにも展開している。同社は、映像技術領域(放送、画像、通信等)のソフトウェアにおける開発力 と長年の開発ノウハウを有し、アプリケーションレイヤーだけでなく物理レイヤー(ハードウェア)にも強く、チッ プベンダー等が提供する開発キットに頼らない商品企画や、ハードウェアの性能を生かしたソフトウェア開発を 強みとしている。

1997 年 10 月、同社製品の販売を行っていた ( 株 ) ピクセラの営業の全部及び商号を譲り受け、株式会社ピク セラに商号変更。2002 年 12 月に東証マザーズへの株式上場を果たし、2004 年 9 月には東証 1 部へ市場変更 した。当時の主力製品は、PC 向けテレビキャプチャーボードとデジタルカメラ・ビデオカメラ向け画像編集関 連ソフトウェアで、PC でのテレビ視聴・録画という利用スタイルの拡大や、デジタルカメラ・ビデオカメラの 普及拡大に伴って業績を伸ばし、主要な PC メーカーやデジタルカメラ・ビデオカメラメーカーのほとんどに採 用されていた。また、2003 年 12 月に開始された地上デジタルテレビ放送に対応したテレビやチューナーも販 売し、業績を拡大した。

その後、過去最高の売上高を計上した 2011 年 9 月期での営業黒字を最後に、コンシューマ向け PC の出荷台数 の減少及び PC でのテレビ視聴・録画という利用スタイルの縮小、携帯電話のカメラ性能向上やスマートフォン の普及拡大に伴うデジタルカメラ・ビデオカメラの出荷台数減少、需要一巡後の地上デジタルテレビの市場縮小 により、業績が下降線をたどり、2012 年 9 月期以降、通期での営業損失を計上するに至った。2014 年 9 月期 には債務超過となり、2015 年 2 月に東証 1 部から東証 2 部へ指定替えとなった。2014 年 12 月及び 2015 年 8 月に行われた第三者割当増資により、2015 年 9 月期に債務超過を解消したが、2016 年 9 月期まで 5 期連続 で営業損失を計上した。

2. 事業概要

(6)

会社概要

AV 関連事業は、液晶テレビやデジタルチューナー等のデジタル AV 家電及び関連製品、組込部材等の開発・製 造・販売(旧報告セグメントでは、ホーム AV 事業)、テレビキャプチャー及び関連製品の開発・製造・販売(旧 報告セグメントでは、パソコン関連事業)、デジタルビデオカメラ向け画像編集アプリケーションソフトウェア の開発・販売(旧報告セグメントでは、AV ソフトウェア事業)を行っている。PC 向けテレビ受信機やモバイ ル向けテレビ受信機においては、同社製品が市場のトップシェアを占めている。テレビ視聴に関するソフトウェ アは自社製品に活用するほか、組込ソフトウェア、SDK(ソフトウェア開発キット)、バンドル(同梱)ソフト ウェアとして他社向けにも販売し、受託開発またはロイヤルティの形態で受注している。また、新分野として 2016 年 9 月期より IoT 事業を開始し、新ブランド Conte を立ち上げ、ハードウェア製品の販売にとどまらず、 サービス・通信事業を展開している。AV 関連事業の 2017 年 9 月期の売上高は 2,403 百万円で、全社売上高の 99.1% を占めている。販売先上位は、ソフトバンク ( 株 )、富士通 <6702>、及び卸売先であるソフトバンクコマー ス&サービス ( 株 ) で、2017 年 9 月期においては、上位 3 社に対する売上高が全社売上高の 54.5% を占めている。

光触媒関連事業は、光触媒機能を有するフッ素樹脂塗料の研究開発・製造販売・請負工事を主な事業とする ( 株 ) ピアレックス・テクノロジーズを 2005 年 1 月に持分法適用関連会社化、2007 年 5 月に連結子会社化すること により参入したが、2015 年 3 月に全保有株式を譲渡したことにより連結子会社から除外して以降、整理・縮小 を進めており、全社売上高に占める比率は 2017 年 9 月期では 0.9% まで低下している。

連結子会社は ( 株 )RfStream の1社のみであり、半導体、電子機器用部品等の製造販売事業及び光触媒関連事 業を行っているが、債務超過となっており、従業員数は 1 名であることから、連結業績に及ぼす影響はほとん どない。

業績動向

2017 年 9 月期において収益を大きく改善し、黒字転換を達成

1. 2017 年 9 月期通期決算

(7)

業績動向

2017 年 9 月期通期の業績予想は、期初予想を 2017 年 7 月 14 日に下方修正し、売上高が 2,399 百万円、営業 利益が 42 百万円、経常利益が 10 百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が 4 百万円としていた。営業利益 は予想を 54.2% 下回ったものの、売上高は予想とほぼ変わらず、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利 益は予想を上回った。期初予想の主な修正理由は、主力商品の国内大手事業者向け STB の出荷開始時期が仕様 変更等で遅れ、約 20 億円の売上高減少と見込まれたことによるが、同商品は 2017 年 10 月に出荷が開始され ている。

2017 年 9 月期業績

( 単位:百万円 )

16/9 期 17/9 期

実績 売上比 予想 実績 売上比 前期比 予想比

売上高 1,901 - 2,399 2,423 - 27.5% 1.0%

売上原価 1,457 76.7% - 1,619 66.8% 11.1%

-売上総利益 443 23.3% - 804 33.2% 81.4%

-販管費 836 44.0% - 785 32.4% -6.1%

-営業利益 -393 -20.7% 42 19 0.8% - -54.2%

経常利益 -453 -23.9% 10 18 0.8% - 83.5%

親会社株主に帰属する当期純利益 -481 -25.3% 4 7 0.3% - 81.8%

出所:決算短信よりフィスコ作成

(1) セグメントの状況

AV 関連事業は、従来の主力であった固定回線事業者向けワイヤレスチューナーに代わる製品となる 4K 映像 対応 STB の開発を新たに受注し、全社業績における増収とともに売上総利益率の向上に大きく寄与した。同 STB は屋内で 4K 映像を視聴できるだけでなく、家庭内の様々な IoT 機器をインターネット環境に接続する ためのゲートウェイ機能や、スマートフォンや専用端末でのみ視聴できる VR 映像を家庭用のテレビでも視聴 できるようにする機能、AI を使った視聴番組のお勧め機能等の開発が予定されている。2017 年 9 月には同 STB の拡販を目的として、NTT 東日本及び NTT 西日本から提供される「フレッツ光ネクスト」相当の回線(最 大 1Gbps)をプロバイダサービスとセットで利用可能な光ブロードバンドサービス「ピクセラ光」の受付を 開始した。また、PC 向けテレビキャプチャーが増収となったほか、2016 年 9 月期に販売を開始した SIM フ リー対応の LTE 対応 USB ドングルも好調に推移し、収益改善に貢献した。離れた場所から家の監視や家族の 見守りを手軽に導入できるサービスとして 2016 年 9 月期に開始した「Conte ホームサービス」は、住宅関 連メーカーや民泊事業者等からの受託開発案件が増加した。売上高は前期比 36.4%増の 2,403 百万円、全社 費用 499 百万円を配分していないセグメント利益は 518 百万円(前期はセグメント利益 57 百万円)となった。

(8)

業績動向

(2) 財務状況

2017 年 9 月期末においては、資本の増加と有利子負債の完済により、バランスシートの改善が図られた。純 資産は、前期末における 686 百万円から大きく増加し、2,592 百万円となった。新株予約権の行使により 1,915 百万円の株式発行があったことが主な理由であり、自己資本比率は前期末の 54.1% から 82.3% へ大幅に改善 した。流動資産は、現金及び預金が前期末比 1,458 百万円増加したこと等により、同 1,838 百万円増加した。 固定資産は、工具、器具及び備品が前期末比 36 百万円、建設仮勘定が同 29 百万円、ソフトウェアが同 30 百万円増加したこと等により、同 74 百万円増加した。流動負債は、短期借入金の返済による前期末比 50 百 万円減少、1 年内償還予定の新株予約権付社債の同 40 百万円減少等の一方、支払手形及び買掛金の同 36 百 万円増加、未払費用の同 22 百万円増加等により、同 3 百万円増加した。固定負債は、前期末比 1 百万円減少した。

連結貸借対照表及び主要な経営指標

( 単位:百万円 )

13/9 期 14/9 期 15/9 期 16/9 期 17/9 期 増減額

流動資産 1,093 1,153 989 1,092 2,930 1,838

現金及び預金 278 216 248 384 1,843 1,458

棚卸資産 263 267 250 217 143 -73

売上債権 482 620 436 447 822 375

固定資産 347 294 155 126 201 74

有形固定資産 140 131 35 9 76 67

無形固定資産 15 11 6 28 39 11

投資その他の資産 191 151 113 89 85 -4

資産合計 1,445 1,451 1,168 1,240 3,148 1,908

流動負債 1,187 1,024 825 525 529 3

買掛債務 569 428 286 263 300 36

短期借入金 (1 年内返済予定の長期借入金含む ) 407 330 328 117 - -117

固定負債 232 538 101 27 26 -1

長期借入金・社債 188 500 73 - -

-負債合計 1,420 1,562 927 553 556 2

( 有利子負債 ) 596 830 401 117 - -117

純資産合計 25 -111 240 686 2,592 1,906

【収益性】

ROA -11.6% -38.4% -30.4% -36.6% 0.8%

ROE -186.7% - - - 0.4%

営業利益率 -8.9% -16.6% -13.0% -20.7% 0.8%

【安全性】

自己資本比率 1.7% -7.7% 19.8% 54.1% 82.3%

D/E レシオ 28.10 倍 -7.44 倍 1.74 倍 0.18 倍

-流動比率 92.0% 112.7% 119.8% 207.8% 553.9% 出所:決算短信よりフィスコ作成

(9)

業績動向

2. 2018 年 9 月期通期業績予想

2018 年 9 月期通期業績の会社予想は、売上高が前期比 44.9% 増の 3,512 百万円となっている。増収の主な要 因としては、4K 映像対応 STB 及びテレビの販売開始が挙げられている。4K 映像対応 STB の本格出荷は主要取 引先の都合により当初見込みから遅れ、下期(2018 年 4 月- 9 月)に予定されている。通期利益予想は、量産 化に伴う初期費用や一般顧客向け市場開拓のための販売促進・広告宣伝等の費用負担が見込まれ、営業利益は同 200.0% 増の 57 百万円、経常利益は同 50.0% 増の 27 百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同 100.0% 増の 14 百万円としている。第 2 四半期累計期間(2017 年 10 月- 2018 年 3 月)の業績予想は開示されていない。

2017 年 9 月期業績予想

( 単位:百万円 )

17/9 期 18/9 期

実績 売上比 予想 売上比 前期比

売上高 2,423 - 3,512 - 44.9%

営業利益 19 0.8% 57 1.6% 200.0%

経常利益 18 0.8% 27 0.8% 50.0%

親会社株主に帰属する当期純利益 7 0.3% 14 0.4% 100.0%

出所:決算短信よりフィスコ作成

3. 収益・財務状況の改善

同社は 2016 年 9 月期まで 5 期連続で通期での営業損失を計上したことから、継続企業の前提に重要な疑義を 生じさせるような状況が存在していたが、当該状況を解消するため、新規事業の早期収益化、コスト削減の継続 を実施してきたことから、2017 年 9 月期に黒字転換を達成し、また新株予約券の行使により 1,890 百万円を調 達したことで財務基盤の一定の安定化が図られたことから、2017 年 9 月期においては継続企業の前提に関する 注記記載を解消した。

新規事業の早期収益化においては、今後の成長が見込める IoT、自動多言語翻訳、AR/VR、AI、4K テレビ、防 災市場に注力し、積極的に開発投資を行っていくこととしており、新製品・サービスの開発・販売を進めている とともに、既に開始している MVNO 事業や FTTH 事業等と組み合わせることで、月額収入による安定収益基 盤の獲得を目指している。

コスト削減は、かねてより進めている人件費削減等の経費圧縮に加えて、部材調達の効率化や開発工程の見直し による原価低減を推進するとしている。新規事業での増収を図りながらの固定費削減には一定の限界があるもの と思われるが、2017 年 9 月期において売上原価率の顕著な改善や販管費の削減が認められる。

(10)

成長戦略

4K 映像対応 STB をベースに新事業を拡大し、再成長を図る

同社は、自社の強みを生かせる市場として、2018 年より BS 及び 110 度 CS で実用放送が開始される 4K・8K 放送に対応するテレビチューナーの需要拡大のほか、IoT、AI・ビッグデータ、AR/VR の市場拡大を見込んでおり、 ハードウェアの製品の販売収益のみに依存しない、継続的で利益率の高いサービス収益の基盤を構築していくこ とで、2019 年 9 月期における目標を売上高 80 ~ 120 億円、営業利益 8 ~ 12 億円(営業利益率 10%)としている。

(1) 4K 放送対応 STB

同社による調査では、4K 放送対応テレビの国内市場規模は 2016 年時点で累計約 190 万台と見込まれるが、 2018 年からの実用放送開始により増加し、東京オリンピックが開催される 2020 年には累計約 2,300 台に 達するものと予想されている。また、野村総合研究所 <4307> によれば、超高精細テレビ及び次世代スマー トテレビは年平均 50% 以上で成長し、2020 年には 3,300 万世帯に普及するものと予測されている。同社は 2020 年における両テレビの市場規模を 2.5 兆円と予想し、市場拡大に合わせて、STB と 4K モニターをセッ トにした 4K テレビの販売を計画している。同社は過去に地上デジタルテレビ市場の拡大に先んじて対応する ことにより業績を伸ばした経験があり、今回も、現在一般に市販されている 4K 対応テレビでは 4K・8K 試験 放送を視聴できないことから、放送関連事業者の技術評価用として 4K 試験放送対応の受信機を 2017 年 9 月 に発売することを既に発表している。

同社の新規事業分野におけるプラットフォームとなる 4K 映像対応 STB「PIXERA Smart Box」は既に開発 を完了し、2017 年 10 月に販売を開始、2018 年 9 月期下期(2018 年 4 - 9 月)に本格出荷が予定されてい る。同 STB は、単に 4K 放送を視聴できるだけでなく、IoT、AI、AR/VR 機能を搭載し、屋内での利用に加 え、屋外からのスマートフォン等を通じた各種連携アプリケーションの利用が想定されており、コンシューマ 市場に加え、様々なビジネス用途での販売も見込んでいる。同社は STB の販売を加速するため、STB に接続 される液晶モニターやレコーダー等の周辺機器の開発・販売も視野に入れており、STB とテレビを一体化させ、 Google が提供するプラットフォームである「Android TV」搭載のスマートテレビとしての発売を 2018 年 9 月期下期に計画している。Android TV 搭載テレビは既に大手メーカーから発売されているものの大画面の 高価格帯モデル中心であるため、同社ではより手頃な価格で購入できるパーソナルユースとしての展開を想定 している。

(11)

成長戦略

(2) ホーム IoT 事業

IDC Japan( 株 ) によれば、国内 IoT 市場は 2020 年まで年平均 16.9% で成長し、市場規模は 13.8 兆円に達 すると予想されており、同社はターゲットとするホーム IoT 市場をその 10% の 1.4 兆円と予想している。

同社は Conte ブランドにて、SIM フリー対応の LTE 対応 USB ドングルの販売を 2016 年 9 月期より開始し ており、さらに LTE と同時購入の場合には高速容量無制限の LTE が業界最安値となる、月額 1,480 円(税別) の MVNO サービス「ピクセラモバイル」を 2017 年 9 月期より開始している。MVNO の格安 SIM に対応し た LTE 対応 USB ドングルは現時点では同社製品以外になく、幅広い OS(オペレーティングシステム)をサポー トしていること、バッテリーを内蔵していないこと等から、ビジネス用途での引き合いが強く、バス内やコン ビニ内でのデジタルサイネージ(情報・広告表示ディスプレイ)等で既に導入されており、今後も主に法人ユー スでの一括導入を狙っていくものと考えられる。

また、離れた場所から家の監視や家族の見守りを手軽に導入できる月額 500 円(税込)からの Conte ホームサー ビスを 2016 年 9 月期より開始し、自社 EC サイト「NextMall」にて販売している。同サービスは 2017 年 11 月より、Amzon のクラウドベースの音声サービスに対応し、ハンズフリーで利用可能なスマートスピーカー 「Amazon Echo」に話しかけることで、音声でのドアロックや照明の操作が可能になる。2017 年 7 月には、

国内大手通信事業者から Conte ホームサービスのカスタマイズによる IoT プラットフォームの開発を受注し たほか、総務省の IoT 創出支援事業における「爾後(じご)取付け式 IoT システムを用いた民泊向け IoT サー ビスの実証実験」の委託先の 1 つに採択され、Conte ホームサービスの民泊向け応用を図ることとしている。 ホーム IoT サービスの一般家庭への本格的普及にはまだ時間がかかるものと予想され、当面は受託開発を絡 めた外部とのサービスの共同開発を軸に展開されるものと考えられる。

(3) AI・ビッグデータ事業

(12)

成長戦略

(4) AR/VR 事業

AR/VR 事業においては、360 度パノラマ動画を視聴できるスマートフォン用 VR 無料アプリ「パノミル」の 提供を既に開始しており、パ・リーグや J リーグの試合のライブ配信等の実績を積み重ねている。リアルタイ ムスティッチ(映像の貼合わせ)、エンコード(符号化)、配信、視聴アプリまでを統合的に提供・サポートで きるのが同社の強みである。2017 年 11 月には、スウェーデンに本社を置く Voysys AB との間で、最大 8K までの出力に対応するリアルタイムスティッチソフト「Voysys VR」の販売代理店契約を締結した。今後は、 対応 VR ゴーグルを増やすとともに、4K 放送対応 STB 経由で視聴できるようにすることで、AR/VR 市場の 拡大に応じた展開を計画している。

同社はこれらの事業の推進に合わせて、2016 年 9 月期において 30% であった自社ブランドの売上構成比を 2019 年 9 月期に 41% へ高める計画であり、自社ブランドでのビジネス強化を図るため、ピクセラブランド の刷新を予定している。

また、これらの事業の拡大を自社の経営資源のみで進めることは成長スピードに一定の制約があることから、 M&A・提携を並行して実施することとし、新株予約権の行使によって調達した資金を充当することを想定し ている。

株主還元策

無配を継続

(13)

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参照

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